An American in Paris 巴里のアメリカ人
Theatre du Chatelet, Paris パリ・シャトレ座
Director/Choreographer Christpher Wheeldon 監督・振付 クリストファー・ウィールドン
だいぶ遅くなってしまいましたが、このパリ旅行の真の目的、巴里のアメリカ人の感想です!
ご存知ジーン・ケリー主演の名作映画が原作。
全編ガーシュウィンの名曲がちりばめられたミュージカルで、特にラストの15分以上もの長いバレエシーン、表題ともなっている「巴里のアメリカ人」が有名です。
それが今回、プロのプリンシパルバレエダンサーを主役に起用して、満を持しての舞台化です!(一度2008年にもされていますが。)
I am so sorry it is quite late, but here is my review of the musical An American in Paris in Paris, which was my prior purpose of my Paris trip.
The base is the famous Gene Kelly's film in the 50's, used Gershwin's music, specially the last number An American in Paris, which is the title of the film also fantastic long ballet scene.
Finally, it became the stage version with professional ballet dancers!!
レスリー・キャロンもバレエダンサーだったことから、当然舞台化にもバレエシーンが期待されていました。
でもプロ並のバレエができて歌って演技ができる俳優さんなんてそうそういるもんではありません。
でもやっぱり映画が偉大なだけに、やるならバレエをちゃんとやって欲しい!
それに大きく応えてくれる豪華なキャストが今回の最大の成功ポイント。
主役の二人はなんと有名バレエ団の現役ダンサー。ジェリー役のロバート・フェアチャイルドはなんとニューヨークシティバレエのプリンシパル(トップクラス)。
逆にそうなると、「歌えるのかな…」という心配がありましたが…。
この二人が本当に本当に素晴らしかった!!
特にジェリー役のフェアチャイルド。 歌もとてもよかった、というかすごかった!!
リズ役のロイヤルバレエ・ソリスト、リアン・コープの踊りも本当に一つ一つの動きが優雅。
私は映画を何年も前に1回見たきりで、今回復習するのも忘れていったので、いまいち映画版との比較ができないのですが、
映画を覚えている友人が言うには、リズ役の雰囲気がかなり変わっているとのこと。
レスリーがかなりチャキチャキ感があるのに対して、リアン・コープはまさにプリマバレリーナ、という感じです。
Leslie Caron who played the heroine Lise was also a ballet dancer, so of course we expect a genuine ballet dancing in the stage version.
However, it is very rare to find a person who can dance ballet like a principle dancer, and act and sing.
But it is a masterpiece musical, we want to see the beautiful ballet in the stage version too!
The gorgeous cast made this musical a massive success.
The lead couples are from the famous major ballet companies.
Robert Fairchild who play Jerry is a principal dancer from New York City Ballet.
They are genuine dancers!!! ....on the other hand, I was a bit worried, those dancers can sing....?
Yes they can!!! They were fantastic musical actors, who can dance and sing.
Especially, Fairchild was an amazing singer.
Leanne Cope who is from Royal Ballet and played Lise were so elegant.
I watched the film a long long time ago, so I forgot the story.
But according to my friend who watched the stage together and remembered the film, Lise's character was a bit changed from the film.
In the stage version, Lise is elegant, graceful, just like a prima ballerina.
そしてもう一つの成功ポイントが、演出振付にバレエの振付師、クリストファー・ウィールドンが起用されたこと。
ウィールドンは今ノリにのっている振付家で、最近ではロイヤル・バレエに新しく全幕バレエ「不思議の国のアリス」を振付けて話題になりました。
最初はコンテンポラリーで抽象的な振付が主な彼でしたが、アリスではかなりエンタテイメントな振付を披露、大成功を収めました。
それだけに彼のミュージカル作品、期待せずに入られません。
やはりバレエの振付家だけあって、(リズがバレエダンサー役というのもあるけど)バレエ的な振付が中心。
だけど踊るのもバレエダンサーなので、とっても質が高いダンスシーンに。
主役だけでなく、アンサンブルにもバレエダンサーや経験者が起用され、最後のバレエシーンは本当に芸術的な作品に仕上がっています。
とにかくダンスミュージカル好きを唸らせるくらいの出来栄えです!
Another reason of the success of this musical was the director and choreographer, Christopher Wheeldon.
He is a hot choreographer in the ballet world, his work "Alice's Adventures in Wonderland" for Royal Ballet was sensational.
In the beginning of his career, his works were more contemporary, however, his "Alice" was very entertaining and made a great success.
So, I couldn't help expecting his another great job!
His choreography was really ballet-ish dancing, (Of course, he is a ballet choreographer), and dancers are professional ballet dancers so that dance scenes were really high quality.
Not only those lead couples, ensembles are also dancers who experienced ballet.
The last ballet scene was a masterpiece.
It satisfies dance musical lovers for sure!
もちろんバレエだけでなく、ガーシュウィンの曲に合わせたタップナンバーもあり、ミュージカルならではのコミカルなシーンもあり、本当に楽しい作品です。
現在はパリでの公演を終え、ブロードウェイでの開幕準備中。
ミュージカルにはいまいちな反応のパリジャンでさえ、最後は劇場中スタンディングオベーションになったこの舞台。
ミュージカルの本場でも人気作品になること間違いなしです。
キャスト表とネタばれ感想はこの下に。
Of course, not only ballet scene, there were a tap numbers and comical musical numbers.... it really is an enjoyable musical.
This production finished performance in Paris, and is in preparation for Broadway.
This musical received a standing ovation from the whole theatre of Parisien who usually don't fancy musicals.
I asuure that it will be successful in Broadway, the best place of musicals.
http://www.anamericaninparisbroadway.com/
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Cast
Jerry Mulligan ROBERT FAIRCHILD (NYCB)
Lise Dassin LEANNE COPE (ROYAL BALLET)
Adam Hochberg BRANDON URANOWITZ
Henri Baurel MAX VON ESSEN
Madme Baurel VEANNE COX
Milo Davenport JILL PAICE
パリのシャトレ座で行われたこの舞台。巴里のアメリカ人なだけに!
英語キャストでフランス語字幕でした。
パリで、巴里のアメリカ人なんて! 映画、舞台の世界に浸れるわ~、と浮かれて行ったにもかかわらず、
映画を復習するのを忘れて、すっかりどんな話だったか覚えておらずに見てしまいました。
だから単純に素晴らしい、と思ったのですが、一緒に見に行った友人が言うには、映画からかなり話が変わっているとのこと。
冒頭は戦後のパリを音楽とダンスだけで表現。
これがちょっと長すぎて、いまいちわかりにくかった。
ちょっと説明を入れてくれたらもうちょっとわかりやすかったかな、とも思うのだけど、この辺はやっぱりバレエ振付家ぽいのかも。
バレエっぽいといえば、歌のナンバーのダンスシーンで、ダンサーが黙々と踊っているのも印象的だった。笑
ミュージカルでダンスだけのシーンでは、よく「ひゅー!」とか「いぇー!」とか入るので笑、もちろん舞台上はダンサーたちが激しく踊っているし、音楽もなっているのだけど、なんだか「し~ん…」と感じてしまったのでした。
で、兵役を終えてパリに残ることにしたジェリー。
彼が出会ったアメリカ人のピアニスト、アダムがピアノ伴奏するオペラ座バレエ団のオーディションに同伴し、そこで素敵な踊りを披露していたのがリズ。
アダムとジェリーはそこで彼女に一目ぼれ。
でも彼女は、アダムとジェリーの友人、アンリと婚約していたのでした。
リズ役がオペラ座バレエ団に抜擢されるようなバレリーナということで、見るからにバレエをやってるお嬢さん、という感じ。
それが友人によると、映画のレスリーとかなり違うキャラでちょっとがっかりしたとのこと。
確かにおとなしく気品のあるレディ、という感じだけど、コケティッシュなところがあってかわいかったです。
リアン・コープの演じるリズにぴったりなので、彼女に合わせた役柄なのかも。
それにしてもとにかくジェリー役のフェアチャイルドが、大発見。
私はこのレビューを書くまで二人が退団したと思っていたのだけど、二人とも現役、ということでびっくり!
(バレエ団団員が外に出るのは他のバレエ団客演以外では結構珍しい)
彼は次期ミュージカル界のスターと思ってただけに…そうか、まだ在団中なのか…。
フェアチャイルドにはぜひとも他の歌って踊るミュージカルにいろいろ出てほしいと思っていたのに!!
ここまで踊れて、そして歌も歌えるというのは本当にまれなこと。
ぜひとも今後チャンスがあればミュージカルにでて欲しいな!
期待の最後の「巴里のアメリカ人」のシーンは、映画の華やかなパリの絵のような風景とうってかわって、抽象的なデザインに。
赤、青、黄色のモンドリアン・カラーにちょっとマティスのような雰囲気の美術。
まさしく20世紀前半のフランス、といった感じ。
パ・ド・ドゥもバレエの技巧を交えつつ、それにはとらわれないステップですばらしかったです。
もちろんブロードウェイらしいナンバーも。
アンリの「I'll build a stairway to paradise」、とっても楽しく一番盛り上がったナンバーでした。
好きな曲だったからうれしい。
本当に、次の日もう一度見てもいいくらいいい舞台でした。
パリまで行った価値大有り!
教えてくれた友達、快く送り出してくれた相方に大感謝です。
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